【産婦人科医監修】妊娠中のダイエットで無理は禁物!成功するための食事や運動の方法は?
妊娠中の体重管理は大変ですよね。毎日体重計に何度も乗っては「このままではいけない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。一方で、妊娠中の無理なダイエットは妊婦と赤ちゃんの両方にとって良くありません。ここでは、妊娠中に無理なくダイエットをするための食事や運動のコツについて、医師監修の記事で解説します。
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目次
多くの妊婦は「太ること」に敏感になる
妊婦の体重の増加は、お腹の赤ちゃんの発育のために必要なものです。しかし急激に体重が増加すると、妊婦の身体には負担がかかります。また急激な体重増加は、赤ちゃんが大きくなりすぎてしまう巨大児の原因にもなります。
一方で、体重に敏感になることで体重管理がストレスになる人もいます。「太ったらどうしよう」と過度な食事制限をしてしまったり、必要以上に体重増加を抑えてしまったりする人もいます。無理なダイエットは妊娠中の異常を引き起こすことがあり、低体重児が生まれる可能性が高くなります。
妊娠中は食欲が増える人も多く、体重管理はかんたんなものではないでしょう。自分ひとりで体重管理をするのが難しいようであれば、妊婦健診の際に相談したり、管理栄養士に相談ができる窓口の利用を検討したりすると良いでしょう。ひとりで考え込まず、専門家に相談するのもひとつの有効な方法ですよ。
妊娠中の体重管理に関する体験談
妊娠中は体重が増えやすく、なかなか管理も難しいですよね。筆者もつわりが終わり、普通にごはんが食べられるようになってから1ヶ月で2kgも体重が増えました。先生にやんわりと注意をされてしまったこともあります。
それから体重の増加が気になって仕方がなく、毎日体重計に乗っては一喜一憂する日々でした。後期つわりがひどく、妊娠後期にあまり食事をとれなかったため、最終的な体重増加は+6kgでおさまりましたが、妊娠中期には「これは絶対に10kg以上増えてしまう」と頭を悩ませていたものです。
また、通っていた産院では、他の妊婦さんが体重増加について看護士さんにきつく叱られているのを目にしていました。産後のママ友からも、妊娠中の体重増加の苦労話を聞く機会は多いです。
痩せるためではなく、体重増加を抑えるダイエットをしよう
妊娠中は、赤ちゃんの成長に伴ってママの体重が増えていくのは当たり前のことです。しかし、体重が増えすぎてしまうと肥満になり、妊娠高血圧や妊娠糖尿病などのリスクが高くなってしまいます。また、過剰な脂肪が産道を圧迫して、難産になってしまう可能性もあります。安全にスムーズな出産を迎えるためにも、適正な体重増加に抑えましょう。
一般的な妊娠中の体重増加は10~13kg
妊娠前のBMIなどにもよりますが、一般的な体型である妊婦の妊娠中の体重増加は10~13kgが良いとされています。
生まれてくるころの赤ちゃんの体重が2.5~3.5kg程度、羊水や胎盤の重さが3~4kg程度といわれています。普通体型の妊婦が妊娠中に必要な増加は、赤ちゃんの体重と羊水や胎盤を合わせれば10kg程度の増加は自然といえるでしょう。
妊娠中に必要なのは体重増加を抑えるダイエット
妊娠中に行うダイエットは、一般的な「痩せる」ためのダイエットではありません。胎児の健やかな成長と妊婦の健康のために、体重管理をするものだということを忘れないようにしましょう。とくにつわりが終わり、食欲が旺盛になってきたころからは要注意です。妊娠中の体重増加は、最終的な結果だけでなく、体重増加の過程も重要になるので覚えておきましょう。
また、適正な体重増加であっても、その体重が短期間に一気に増えたものである場合は、妊娠高血圧などのリスクが高まります。出産まで大変ではありますが、「過度な体重増加を抑えるダイエット」を行い、適切に体重管理しましょう。
妊婦のダイエットはいつから?妊娠後期もできる ?
妊婦のダイエットは、いつからいつまでできるのでしょうか。
妊婦のダイエットは痩せるためではなく、太り過ぎを防ぐことが目的となります。太り過ぎを防ぐ方法としては、食事の工夫や適度な運動があげられます。食事の工夫や適度な運動は、安定期以降に、医師とよく相談した上で行うのであれば問題ないでしょう。ただし、過度な食事制限や激しい運動は避けましょう。
妊娠8ヶ月以降の「妊娠後期」は、お腹の赤ちゃんが成長し、体重も増えてくる時期です。合併症や切迫早産によって医師から安静指示があれば、運動は難しい場合もあります。食べる順番を考える、噛む回数を増やすなどの食事の工夫は、妊娠後期でも試しやすい方法かもしれませんね。
「食べない」ダイエットは絶対にダメ!
「妊娠中に太り過ぎないように」と、食事制限によるダイエットを試す妊婦は少なくありません。しかし、妊娠中の過度なダイエットは、赤ちゃんに悪い影響をおよぼすことがあるため危険です。
赤ちゃんが低体重になりやすい
妊娠中に食事制限によるダイエットをしてしまうと、赤ちゃんが2,500g未満で生まれてくる「低出生体重児」となる場合があります。専門家で組織された「健やか親子21推進検討会」の報告書には、低出生体重児の割合は増加傾向にあるという記載があります。
妊娠中に極端な食事制限によるダイエットを行うと、赤ちゃんの発育に必要な栄養が足りず、低出生体重児を出産する可能性が高くなるでしょう。
低体重の赤ちゃんは合併症のリスクが高い
低出生体重児は、さまざまな合併症のリスクが高いだけでなく、成長や発達が遅れたり、感染症にかかったりするケースもあります。また、最近では低体重出生児が将来的にメタボリックシンドローム(メタボ)」を発症するリスクも指摘されています。
引用元:www.e-healthnet.mhlw.go.jp低出生体重児として生まれると、成人になってメタボリックシンドロームを発症する危険性が高まることが指摘されています。
英国のバーカー教授らは、低体重児として生まれた子どもは大人になってから高血圧・2型糖尿病・脂質異常症などに罹患する確率が高くなるという調査結果を発表しました。
生まれてくる赤ちゃんのためにも、極端な食事制限など無理なダイエットは避けたいですね。
軽い運動を取り入れよう
妊娠中は激しい運動ができないため、ウォーキングやヨガ、体操、床の拭き掃除など、軽い運動を取り入れるのがおすすめです。ただし、お腹が張っているときなど、体調に問題があるときは安静にしましょう。ウォーキングは30分から1時間を目安に、無理のない範囲で行ってください。何かあったときのために、母子手帳と財布、携帯電話は常に持ち歩いておくように心がけましょう。
妊婦におすすめのウォーキング・体操
手軽に始められるウォーキングは、運動があまり得意ではない妊婦にもおすすめです。腰痛予防や出産に向けた体力作りを目的とする、妊婦体操も人気です。体操は場所や時間を問わず行うことができ、筋肉をつけることで切迫早産予防にも効果が期待できるようです。
筆者の体験談
筆者は、臨月に入るまでは切迫早産のため運動はできませんでしたが、運動ができるようになってからはほとんど毎日ウォーキングをしていました。ウォーキングは下半身の筋肉と関節を丈夫にし、靭帯をやわらかくする効果があるため、安産にもつながるといわれています。筆者は、初産にもかかわらず4時間の安産だったので、ウォーキングの効果があったのかなと思っています。
バランスの良い食事を心がけて
妊娠中は食の好みが変わり、偏った食事をとってしまう人も多いでしょう。つわりなどで他の食べ物をどうしても受けつけないときは別ですが、可能な限りバランスの良い食事を心がけましょう。とくに妊娠中に不足しがちな葉酸やビタミン、鉄分を摂取することを意識しましょう。
野菜を積極的にとり入れた和食は、栄養バランスがとりやすいためおすすめです。多くの食材を一度に取り入れられる鍋料理や野菜スープはかんたんで楽ですよ。母子手帳に載っている「妊産婦のための食事バランスガイド」も参考にしましょう。食材の組み合わせや妊娠中に増やす食事量の目安を確認することができます。
塩分の摂り過ぎは良くありません。味つけには、だしやレモン汁、酢、スパイスなどの香辛料などを上手に使い、塩分控えめの食事を作るように心がけましょう。食事で栄養バランスを保つのが理想ですが、妊婦向けのサプリメントで足りない栄養を補給する方法もあります。ただし、特定の栄養素ばかり摂取していてはバランスを保つことができません。必要であれば、サプリメントも医師に相談の上で利用するようにしましょう。
美力青汁
つわりの時期など固形のものを食べるのがつらい妊婦さんは、青汁を飲むことで栄養を手軽に摂取することができ、とても便利です。
美力青汁は、天然原料を使った、カフェインなしの無添加青汁です。妊娠中に欠かせない葉酸や不足しがちな鉄分も補うことができる上に、4種類のオリゴ糖や乳酸菌が配合されているので、妊娠中の健康をきっとサポートしてくれますよ。
ダイエットサプリやダイエット食品は控えて
妊娠中の太り過ぎを防止するために、ダイエットを目的としたサプリメントを安易に使用するのはやめましょう。ダイエットサプリに含まれている成分が胎児に影響を与える可能性があります。ダイエットをしたい場合は、サプリメントではなく他の方法でのダイエットを検討しましょう。ただし、すべてのサプリメントがいけないというわけではありません。必要であれば医師や薬剤師に相談してから活用しましょう。
ダイエットを目的とした食品も、安易に使用すると栄養バランスが乱れる原因になります。普段の食事から改善していくことが大切でしょう。また、食事を酵素ドリンクに置き換えたり、断食を行ったりするダイエットがありますが、このようなダイエット方法も栄養バランスが崩れる原因になるため控えましょう。
授乳中の摂取も同様です。妊娠前からダイエット食品を用いたダイエットを続けてきたという人も、妊娠中から授乳中にかけては念のため一時的に中止するのが安心でしょう。
ストレスにならないダイエットにしよう
感情の起伏が激しくなり、ストレスがたまりやすくなる妊婦もいます。ダイエットもあまり神経質にならず、ストレスにならない程度に気を配ることも大切です。ママのストレスが大きくなり過ぎると、お腹の赤ちゃんにもまったく影響がないとは言い切れません。また、お腹が張る原因になることもあります。無理のない範囲でダイエットをするようにしましょう。
がまんばかりでつらいときは、おやつに大好きなスイーツを食べたり、たまにはお昼にファーストフードを食べたりしても良いですね。毎日続けるのは栄養バランス上良くありませんが、週に1回は好きなものを食べる日を作るなど、自分で無理なく続けられるダイエット方法を考えてみてください。
筆者の体験談
筆者も、週に1日だけ外食で好きなものを食べる日を作っていました。妊婦健診の帰りは大好きなスイーツを買って帰り、「これからまた1週間頑張ろう」と気分転換する日にしていました。
しらたきごはんダイエット
妊娠中のダイエットにおすすめの「しらたきごはん」レシピを紹介します。参考にしてください。レシピは以下の通りです。
・白米をといで、いつもの炊飯と同じようにお米を浸す
・しらたきを油をひいていないフライパンで、乾煎りして水気を飛ばす
・乾煎りしたしらたきをごはん粒サイズに刻む
・刻んだしらたきを浸していた白米にまぜて、いつもと同じように炊飯
お米2合に対してしらたき160~200gがベストですが、好みにもよるでしょう。いろいろな比率で試してみてください。しらたきごはんダイエットは、食べる量を減らさずにカロリーを減らせるため、ストレスの少ないダイエット法です。ただし、食事全体で妊婦に必要なエネルギー量をしっかり摂取するように調整しましょう。
この方法ならば、過度なダイエットではないのでお腹の赤ちゃんへの影響を心配し過ぎる必要がありません。また、通常のダイエット法としても人気なので、産後にも継続して続けることができそうですね。
揚げもの制限ダイエット
妊娠中のダイエットには、油分を摂り過ぎないようにすることもおすすめです。揚げ物など、油ものを食べ過ぎると、妊婦の肥満や高血圧などにつながることがあり、胎児への影響もないとは言い切れません。妊娠中に揚げ物を食べる場合には、週1回程度に抑えるのが良いでしょう。ただし、妊娠中に油を極端に摂らないようにすると、逆に栄養不足になってしまうかもしれません。あくまで過度に食べないようにし、適度な摂取を心がけましょう。
筆者の体験談
筆者もそうでしたが、妊娠中に揚げ物がやたらと食べたくなるという人は多いようです。欲望のまま揚げ物を食べるわけにはいきませんが、完全にがまんするのもストレスがたまります。1週間に1回から2回は食べることができると思っていると、気が楽でしたよ。
味噌汁ダイエット
妊婦以外の人にも人気が高いのが、食事にスープを取り入れるダイエット法です。和食中心のメニューにしている人であれば味噌汁が良いかもしれませんが、中華スープや洋風スープでも問題ありません。たくさんの具をいれることでボリュームが出て、満腹感が得やすくなるでしょう。
レシピというほどのものではありませんが、さまざまな食材を切って煮込み、スープの味だけをその日の気分で変えていく方法がかんたんです。コンソメや鶏がらスープで味つけをしたり、野菜をすりつぶしてポタージュにしたりするのも良いですね。味噌汁は、できるだけ塩分控えめに作ると良いでしょう。
半身浴による新陳代謝アップも効果的
半身浴をすると、新陳代謝が上がるといわれています。ぬるめのお湯に半身のみ浸かる「半身浴」は、ダイエット効果に期待ができるだけでなく、冷え・むくみの解消や腰痛・肩こりの緩和、肌トラブルの改善にも期待ができるといわれています。また、ゆっくりとお湯に浸かることでリラックス効果にも期待できるでしょう。
妊婦が半身浴をする際には、長湯をせずに10分程度で終えるようにし、お風呂の温度は高めにしないようにしましょう。妊婦は体型の変化により転倒しやすくなるため、入浴の際には足元にも注意してくださいね。
妊婦の花嫁はむくみ対策も万全に
マタニティウェディングを計画している人は、太り過ぎないように注意している人が多いかもしれませんね。人生の大切な瞬間を悔いなく過ごすために、ダイエットを考える妊婦もいるでしょう。花嫁とはいえ、体重だけに注目するのではなく、体型も見直してみましょう。妊婦である以上、少しふっくらしているのは仕方ありませんが、むくみでふくらはぎや太ももがパンパンになっていたら少し嫌ですよね。
着圧ソックスの着用や半身浴、妊婦体操などで、日ごろからむくみ対策にも気を配ると良いでしょう。とくに双子以上の妊娠ではむくみやすいといわれているので注意したいですね。二の腕などの部位であれば妊婦でも鍛えることができますよ。
妊娠中は無理のないダイエットを
妊娠中のダイエットは、やってはいけないものだといわれることもありますが、適正な体重を保つためには努力も必要です。ママ自身のためにも、安産のためにも、そして何よりお腹の赤ちゃんのためにも、妊娠中のダイエットのコツをおさえて体重をコントロールしてみてくださいね。
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