妊娠初期にセックスしても大丈夫？胎児への影響は？

妊娠初期とは、妊娠が判明する妊娠2ヶ月から妊娠4ヶ月（妊娠5週～妊娠15週）までの時期をいいます。妊娠1ヶ月（妊娠0週～3週）ではまだ妊娠が判明していない場合が多いため、セックスをしているカップルや夫婦は多いでしょう。

妊娠2週目までは、妊娠していない人と子宮はほぼ同じ状態のままです。おおよそ妊娠2ヶ月から胆のうが確認でき、この時期から妊娠初期症状であるつわりに悩まされる妊婦さんが増えてきます。妊娠4ヶ月には胎盤が完成し、徐々につわりはおさまってくることが多いようです。

妊娠初期は吐き気や腹痛、おりものの変化など身体や心にさまざまな変化が訪れるかもしれません。個人差もありますが、妊娠の可能性があれば無理をしないようにしてくださいね。

妊娠初期のセックスは、基本的には問題はないといわれています。しかし、妊娠初期は、ホルモンバランスの変化で体調を崩しやすい時期です。妊娠初期症状といえる頭痛や吐き気、つわり、イライラしたり眠気が増したりと、さまざまな身体の変化があるため、ママはとてもつらい時期でもあります。

妊娠初期のセックスでは、ママの身体や赤ちゃんへの影響が心配になる人が多いかもしれません。夫やパートナーにどのように説明し、どのように理解してもらえば良いのでしょうか。真面目に悩んでいる人は少なくないようですが、一方で気軽に相談・質問しにくい話題なのが難しいところですよね。

まずは無理なセックスはせず、体調を第一に考えましょう。お腹の痛みやお腹の張りといった自分の身体の変化を知り、パートナーに理解してもらうことが大切ですよ。妊娠の経過や妊婦さんの身体の状況には個人差が大きいため、さまざまな情報で悩んでしまう場合には、かかりつけの産婦人科医に相談するのが安心ですよ。

妊娠初期のセックスについては意見が分かれることもあるようです。妊娠11週以前のセックスは控えた方が良いという意見もあります（※1）。ただし妊娠前からの持病の有無、妊娠の経過、赤ちゃんの発育状況などによって異なるケースもあるでしょう。

特に妊娠初期のセックス後に出血や腹痛など異変が起こる場合には、医師に相談した方が安心できます。真面目な話ではあっても話しにくいと感じるのであれば、専門の機関や窓口に相談してみるのはいかがでしょうか。

妊娠初期にセックスをしたママは53.1%という結果となりました。過半数のママが妊娠初期にセックスをしていたということになりますね。

昔は、妊娠初期の不安定な時期にセックスをすると、流産につながると考えられていました。しかし、妊娠初期の流産はほとんどが胎児の染色体異常によるもので、セックスが流産の原因にはならないと考えられています。妊娠初期にセックスをしたからといって、胎児には影響はなく、流産することはないので安心してください。

ただし妊婦さんが性行為の後に下腹部などに痛みを感じたり心配になったりする場合には、くれぐれも無理をしないでくださいね。挿入時の痛みや不快感、赤ちゃんに影響がないか気になる場合には夫やパートナーに正直に伝えた方が良いかもしれません。ひとりで抱え込まず、家族以外でも医師や専門の窓口に相談するのも良いでしょう。

妊娠初期のセックスは基本的には問題ありませんが、セックスに向かない妊娠初期症状があらわれている場合は控える必要があります。では、セックスを制限しなければいけないのは、どのような場合でしょうか。

・不正出血がある
・下腹部痛が続いている
・過去に切迫流産や切迫早産の経験がある方
・双子など多胎出産の経験がある方

妊娠初期の出血には、特に気にする必要がないケースと異所性妊娠（子宮外妊娠）などの医師の受診が必要なケースがあります。出血があるときにセックスをするということはないものですが、念のためセックスの前に出血がないか確認しておきましょう。セックス後にも出血の有無を確認してくださいね。

他の症状に関しても、たとえば「生理痛のような腹痛であれば大丈夫」「お腹が張る感じがなければ大丈夫」といった基準で判断するのは危険です。

流産や早産といった経験や兆候があらわれたことがある方は、セックスを控えてください。妊娠初期のセックスにより子宮収縮が起こり、早産の可能性が高まる可能性があるからです。

妊娠初期のセックスで注意しなければいけないのが、長時間性行為をすることです。お腹を長時間出すと、身体が冷えてしまうことや、お腹の張りを引き起こす可能性があるためです。

妊娠初期のセックスを楽しむためには、体位が重要です。横になった状態で後ろから挿入する後側位は、女性の身体に負担がかからず、妊娠初期から妊娠後期まで適した体位です。正常位でのセックスは、お腹が目立たない妊娠初期のみできる体位ですが、脚を大きく折り曲げるなど、お腹に負担がかかる体勢は避けるようにしましょう。

妊娠初期のセックスでは、お腹に負担がかからない体位が大切です。しかし、体位によってはセックスのときに挿入が深くなってしまう場合があります。刺激の強いセックスは女性の身体への負担につながります。セックスは夫婦の大切な時間であるとともに、パートナーの理解が最も必要といえます。

妊娠中のセックスでは、清潔を心がけるという意味でコンドームの使用が望ましいといえるでしょう。コンドームの着用だけでなく、オーラルセックスも避けると安心ですよ。ただし妊娠初期のセックスだけに限らず、尿や唾液（だえき）でも感染症のリスクがあります。妊娠中は体液に注意しましょう。

妊娠中は妊娠初期の段階から、身体の変化とともに気持ちにも変化があらわれてきます。それは母性の強化であり、赤ちゃんを守ろうとする気持ちが強くなり、自然と男性を受け入れられなくなるママは少なくありません。妊娠と同時にパートナーとのセックスが苦痛になってしまった、という話もよく耳にします。

これは本能によるものなので、決してパートナーを嫌いになったわけではありません。しかし、男性は女性のセックスへの感じ方の変化を理解するのがなかなか難しいものです。愛情表現はセックスだけでなく、スキンシップをとったり、どれだけパートナーのことを想っているのか言葉であらわしたりすることもできます。

どうしてもセックスをしたくない場合は、正直に今の気持ちをパートナーへ伝え、しっかりと妊娠初期の段階からコミュニケーションをとることが大切です。お互いがリラックスできるようなコミュニケーションをし、楽しいマタニティライフを送れるようにしましょう。

セックスについてはとてもデリケートな話題ですので、なかなかお友達とは話せませんよね。もし、あまりセックスする気分になれなかった時には、焦らず、無理せず、夫婦でゆっくり話し合ってみるのも良いかもしれません。夫婦で愛を確かめ合う方法は、セックス以外にもたくさんあると思います。夫婦が仲良くすることは、赤ちゃんにとってきっと嬉しいことだと思いますよ。

妊娠初期の体調不良が原因でセックスを控えたい場合には、安定期まで待つという選択肢もあるでしょう。初めての妊娠でどのように身体が変化するかわからない場合には、妊婦さんの体調や妊娠の経過などを考慮しながら段階的に性交を行う方法もあります。挿入のみを控えるなど、お互いが納得する形を相談しながら模索しましょう。

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妊娠1ヶ月以上前から妊娠3ヶ月の女性は葉酸を摂取するよう心がけましょう。厚生労働省は妊娠可能性のある女性に対し、食事からの摂取に加えて1日400μgの葉酸を摂取することを推奨しています。