【産婦人科医監修】 妊娠初期に起こる「お腹の張り」について知っておきたい知識
妊娠初期に「お腹の張り」を感じたことはありませんか。「お腹の張り」が何なのかわからず不安に思ってしまう人もいるかもしれません。妊娠初期のお腹の張りは誰でも感じうるものですが、ケースによっては流産や感染症の兆候の可能性があります。アンケート調査と体験談を交え、妊娠初期に知っておくべきお腹の張りについて解説します。
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目次
妊娠初期の身体
妊娠初期とは?
「妊娠初期」とは、妊娠0ヶ月(妊娠0週)から妊娠4ヶ月(妊娠15週)までの期間を指します。妊娠0週から妊娠4週までを「妊娠超初期」と呼ぶ人もいますが、医学的に定義された言葉ではありません。
妊娠初期の妊婦さんが重視することが多い胎児の「心拍確認」は、妊娠6週以降からの人が多いようです。ただし個人差があるため、妊娠9週で心拍確認が確認できた人もいるようです。
妊娠初期の身体の変化
妊娠初期は女性ホルモンが盛んに分泌されることなどが原因で、さまざまな身体の変化が現れることがあります。下腹部痛や吐き気(つわり)、おならや便秘などが妊娠初期症状としてあげられます。身体がだるい・熱っぽいと感じる人や一日中眠く感じる人もいます。
月経の予定日の数日~1週間前頃に、月経の始まりのような少量の出血である「着床時出血」が起こる場合もあります。着床時出血を月経と間違ってしまうと、だるさや熱っぽさを風邪と勘違いすることもあるかもしれません。
妊娠初期から薬やお酒には注意
妊娠の可能性がある場合は、この時期は安易に薬を飲まないように注意しましょう。身体の微妙な変化に気づいたら、流産や異所性妊娠(子宮外妊娠)の可能性を考慮し、できるだけ早めに病院を受診しましょう。
また薬だけでなく、妊婦さんは飲酒も控える必要があります。妊娠したかもと感じた時点から、薬もお酒も注意したいですね。ただし薬に関しては、自己判断で治療中の薬の服用を中断するのは危険です。必ず自分が服用している薬について、かかりつけ医と相談してくださいね。
妊娠初期のお腹の張りについて
妊娠0~15週までのことを「妊娠初期」と呼びます。この時期のお腹の張りは、「張る」というよりは軽い生理痛に似たような痛みだったり下腹部の違和感だったりします。便秘がちの人は、便秘による腹痛と勘違いしてしまうことがあるかもしれませんね。
妊娠初期のお腹の張りは、これから赤ちゃんが育つ準備に入ったしるしのひとつです。子宮への血流量が増え、子宮の筋肉が伸び、子宮が少しずつ大きくなり始めるためにお腹の張りが起こることがあると考えられています。
妊娠初期にお腹の張りは決してめずらしいものではありませんが、ケースによっては流産や子宮の病気など、危険な状態の兆候であることも考えれます。特にひとり目の妊娠の場合には心配してしまいますよね。妊娠初期にお腹の張りを感じた場合は、心配しすぎず油断しすぎず、腹痛以外の症状も含めて自分の身体全体の状態をしっかり確認することが大切ですよ。
先輩ママに聞いてみた!妊娠初期にお腹の張りを感じましたか?
ままのて調査隊調べ
妊婦であれば「お腹に張りがある」ということはよく耳にしますが、妊娠初期の段階において経験している人は半数以下のようです。お腹が大きくなると少し動いただけでも張りを感じる人がいますが、初期ではつわりのほうがひどくて気づかないということもあるかもしれません。張りというより痛みを感じることもあるようです。
もともと子宮筋腫があり、妊娠とともに大きくなってしまい、医師から筋腫があるとお腹が張りやすくなるし、大きくなりやすいと言われていました。妊娠初期の段階から徒歩10〜15分の距離でも、5分くらい歩いたところで、お腹が張って道の端で止まって、張りがおさまるまで休む、という生活をしていました。
(匿名/出産当時37歳)
妊娠が判明してしばらく経ってから、職場への通勤でラッシュで力を入れてつり革に掴まって踏ん張っていたところお腹が便秘のときや食べ過ぎたときのように張り始めました。妊娠によるお腹の張りはどんなものなのかわかりませんでしたが、この感覚なのかなと思いました。お腹の張りはすぐにはおさまらず、1日中違和感が続きました。
(匿名/出産当時28歳)
「お腹が張る」という感覚がよくわからない人もいるかもしれません。お腹がキューっと痛くなったり触ったときにいつもより硬くなっていたりする場合は、お腹が張っている状態だといえるでしょう。妊娠初期からお腹が硬くなっていないか確認しておくと良いですね。
妊娠初期のお腹の張りの原因とは?
妊娠初期にお腹が張る原因としてはどのようなものが考えられるのでしょうか。原因によって、いつからお腹の張りを感じるかについては異なる場合もあります。
おならや便秘など妊娠初期症状に伴う身体の変化
妊娠初期症状として、便秘や腹痛などお腹に関連した悩みを持つ人は少なくありません。妊娠初期症状の影響で、お腹が張るような感じ方をする人もいます。便秘などの影響でお腹の張りを感じる場合には、息苦しいといった感覚を覚える人もいるようです。お腹の張りは自分で自己診断せず、かかりつけの医師と相談しながら解消法を見つけていきましょう。
子宮が大きくなることによる圧迫
下腹部が締めつけられたり引っ張られたり、キュッとしたりするときは、大きくなり始めた子宮が周囲を圧迫することによってお腹が張っている可能性があります。
妊娠初期は子宮が大きくなり始めたばかりで妊娠中のお腹の感覚に慣れない時期なので、子宮の拡張・収縮によるお腹の張り・痛みをより敏感に感じ取ってしまう人もいるかもしれません。子宮が大きくなるのは正常な妊娠の過程の一部なので、こうした痛みを感じたとしても心配しすぎないでくださいね。
子宮が伸びることによる痙攣(けいれん)
お腹の張りというよりも足のつけ根のあたりや下腹部がつったような感覚になる場合は、子宮を支えている靱帯が急激な伸びによって痙攣(けいれん)を起こしていることが考えられます。これも妊娠中には起こりうる症状なので、心配しすぎずしばらく様子を見ましょう。
妊娠すると妊娠初期特有のさまざまな症状が出てくるので、身体に異常があるのではないかと心配になってしまう人もいますよね。初めての妊娠のときは特に不安が大きいのではないでしょうか。お腹に赤ちゃんの命が芽生え、発達してきたことで生じるお腹の張り・痛みならば問題ありませんよ。
ストレス
ストレスがお腹の張りの原因になることもあります。妊娠・出産や将来の生活に対する漠然とした不安や、つわりなど身体の不調によるストレス、上の子の育児による疲れやパートナーへの不満などがたまっている人も多いのではないでしょうか。ストレスを完全になくすことは難しいですが、自分にあったリラックス方法を見つけてストレスを少しでも和らげていきたいですね。
流産・切迫流産
妊娠22週未満で胎児が体外に出て妊娠が中断されてしまうことを「流産」、流産になる一歩手前の状態のことを「切迫流産」と呼びます。切迫流産の場合は適切な処置をすれば正常な妊娠状態に戻して妊娠を継続することができるケースも多くありますが、流産の場合は妊娠を継続することはできません。
流産や切迫流産になるとお腹の張りや性器からの出血(不正出血)、腰痛といった症状が出ることが考えられます。切迫流産では、すぐに入院が必要な場合もあれば自宅安静や経過観察になる人もいます。
流産が進行している状態では多量の出血がみられることもあるでしょう。こうした症状がある場合には我慢せずすぐに病院に連絡してください。
子宮の病気や感染症
子宮内膜症や子宮筋腫といった子宮の病気や性感染症など、何らかの病気が原因でお腹が張ることも考えられます。妊娠中は免疫力が低下して腟から細菌が侵入しやすくなる傾向があるので、感染症には特に注意が必要です。
感染症の場合には、お腹の張り以外にも、不正出血やおりものの異常、性交時痛や排尿時痛といった症状が出ることがあります。身体の症状をチェックし、心当たりがある人は病院で適切な治療を受けましょう。
その他の可能性
妊娠前から便秘やお腹の膨張感、おならなどで悩んでいる場合には妊娠とは関係のない原因が潜んでいる可能性もあるでしょう。朝などの排便タイミングや炭酸水を飲んだ後など、お腹の張りがなくなるタイミングにも注目してみてください。
食べすぎ・飲みすぎ、運動不足や便秘などが原因であれば、胃の中のものの消化具合や排便・おならでお腹の張りがなくなることもあるかもしれませんよ。胃下垂の人やお風呂上がりにお腹の張りを感じる人もいるようです。
妊娠初期に起こるお腹の張りのタイミングとは?
長時間歩いたり立ち仕事をしたりしたとき
妊娠したからといって急に仕事を休むわけにはいかず、妊娠初期も妊娠する前と変わらず仕事をバリバリにこなしているママもいるのではないでしょうか。しかし、長時間のデスクワークや立ち仕事をしたり、外回りでたくさん歩いたりすると、お腹が張ってきて痛みを伴うことがあります。
必要以上に気にする必要はありませんが、自分は大丈夫だと無理をせず、普段より多めに休憩をとりましょう。異変を感じたら、休むことも大切です。必要であれば、仕事の内容や勤務時間などの調整を職場に相談してくださいね。すぐに受診するほどではない場合でも、妊婦健診時に先生に症状を伝えてくださいね。
家事や運動をしたとき
家にいるときでもお腹の張りが出ることがあります。家事や上の子の育児などで身体を酷使してしまう人もいるかもしれませんが、なるべく身体に負担をかけないように注意しながら家事を行ってくださいね。
また運動をしたときにもお腹の張りを感じることがあります。妊娠中だからといって必要以上に安静にする必要はありませんが、ジャンプをするような激しい運動や人やモノと衝突するリスクがある運動は控えましょう。散歩やストレッチ、マタニティヨガなど適度な運動は血行を良くしたり体力をつけたりするために役立ちますが、お腹の張りを感じたら我慢せずに休んでくださいね。
妊娠初期にお腹の張りが起こったときの対処法
自宅にいるとき
妊娠初期にお腹の張りを感じたらまずはソファなどに座って休みましょう。できればベッドに横になって安静にすると良いですね。家事や育児などやるべきことがある人もいるかもしれませんが、自分の身体を一番に考え、無理しないように心がけてくださいね。
お腹の張りが続いたりひどい下腹部痛を感じたりする場合には、妊婦健診まで待たずに病院を受診しましょう。妊婦さんにはシムスの体位と呼ばれる寝方がおすすめのようですよ。仰向けで寝るのがつらくなる妊娠中期以降には、寝方にも注目してみてはいかがでしょうか。
車に乗っているとき
車に乗っているときには、長時間同じ姿勢でいることや、振動がお腹に響くことが原因で妊娠初期にお腹の張りを感じることがあります。自分で運転している場合は特に危険なのですみやかに車を停車させて休みましょう。人に運転してもらっている場合もできれば停車してもらい、しばらく安静にすると良いですね。
妊娠中は注意力が散漫になりやすく、眠気やお腹の張りなどさまざまな症状が出る時期なので、運転は控えることをおすすめします。やむを得ず運転する場合も、長時間の運転や高速道路の運転は控え、こまめに休憩をとりながら運転しましょう。車の振動が原因で流産することは基本的には考えられませんが、不注意で交通事故に巻き込まれてしまうと母子両方が命の危険にさらされることになりえます。
外出中
妊娠初期の外出中にお腹の張りを感じると、すぐに横になることもできずつらいですよね。買い物の途中でも無理をせず、ベンチに腰かけるなどして休みましょう。いつでも休めるように、椅子が多く設置されているお店を選ぶと良いですね。電車の中で立っているときにお腹の張りを感じた場合は、席をゆずってもらうか次の駅で降りて休むかしましょう。
先輩ママの経験談
初めての子の時は知識も経験もなかったので、お腹の張りと痛みの違いがわかりませんでした。妊娠初期のお腹の張りは誰にでも起こってることで心配はいらないと思います。頻繁に起こるようなら横になって休んで様子をみてくださいね。しかし、うずくまるような激しい張りや痛み、出血がある時は病院が休みの日でも夜間でも気にせず連絡をして状況を説明してください。
(hannah/出産当時22歳)
動き回る仕事をしていましたが、たまに動きすぎるとお腹に違和感を感じました。今考えるとそれが張りだったのかなあと思います。仕事中にお腹が張ったときは、幸いにも理解のある上司だったので、すぐに休憩室で休憩させてもらうことができました。
(匿名/出産当時21歳)
妊娠初期はとにかく無理をしない。この一言につきます。安定期に入るまでの辛抱と考え、張りを感じたらなるべく動かないようにすることがお腹の赤ちゃんにしてあげられる唯一のことです。大事な仕事や付き合いなどいろいろあるかもしれません。でも、生まれてくる赤ちゃんとどちらを優先させるべきかよく考えて行動してくださいね。
(幸/出産当時38歳)
妊娠初期の危険なお腹の張りについて
以下のような症状がみられる場合は、正常な妊娠によるお腹の張りではなく、身体に何らかの異常が起こっていることが考えられます。すみやかに病院で診察を受けましょう。いつもと違うと感じたときには、赤ちゃんとママの身体のためにも早めに対応することが大切ですよ。
■しばらく休んでもお腹の張りが一向におさまらない
■あまりにも激しい痛みを感じる
■明らかな違和感がある
■性器からの出血を伴う
■おりものの色やにおいがいつもと違う
先輩ママの体験談
妊娠初期にお腹の張りを経験した先輩ママたちの体験談を紹介します。
筆者は妊娠初期にお腹の張りがどんなものかよくわかっていませんでしたが、お腹の違和感に加えて少量の出血がありました。しかし「まぁ大丈夫だろう」と病院へ連絡しませんでした。
その後の妊婦健診のときにやはり気になったので一応先生に報告しようと思い伝えると「なんで早く言わないんだ。流産していたらどうするんだ」と怒られてしまいました。調べてもらったところ結局異常がなくてほっとしましたが、とても怖い思いをしましたし、先生に言われたことが胸にささりました。普段と違うことが起こったならば迷わず病院へ報告することが大事だと思います。
一人目を妊娠したとき、つわりと同時に生理痛のような痛みが出てきました。我慢できないほどではありませんでしたが、血の混じったおりものも出たので急いで医者に行きました。結果切迫流産気味で5ヶ月頃になるまでは絶対安静となりました。
(ゆうたん/出産当時23歳)
いつもと違うお腹の張りは病院に必ず報告しよう
妊娠初期における「お腹の張り」は必ずしも危険というわけではありませんが、いつもの腹痛とは違うなと感じたら躊躇せずに病院へ報告しましょう。妊娠初期の時期のお腹の張りで、赤ちゃんに何か影響が出るのではないかと心配になってしまう人もいますよね。しっかりと病院を受診することが、ママの身体と赤ちゃんを守ることにもつながりますよ。
軽度な痛みであっても、妊娠初期にお腹の張りを感じたらすぐに休むようにしてください。妊娠中に無理は禁物です。必要以上に気にする必要はありませんが、重いものを持つのは控える、疲れたらすぐ休む、外出は近場にして短時間で済ませるなど、身体に負担をかけすぎないように心がけましょう。
妊娠初期は肉体的にも精神的にも疲れやすい時期です。ストレスをためこまずに上手に発散しましょう。人と話したり、お風呂でリラックスしたり、好きな音楽を聴いたり……。ちょっとした工夫で少しは和らぐかもしれませんよ。妊娠したからといって不安な気持ちばかりにとらわれず、気楽に毎日を過ごしたいですね。
妊娠初期に摂っておきたい葉酸
妊娠1ヶ月以上前から妊娠3ヶ月の女性は葉酸を摂取するよう心がけましょう。厚生労働省は妊娠可能性のある女性に対し、食事からの摂取に加えて1日400μgの葉酸を摂取することを推奨しています。
ママニック葉酸
初回定期お届けコース
ママニックの一番の特徴は、葉酸以外に40種類の成分が配合されているところです。野菜成分もプラスされていて、全て国産かつ産地限定という徹底ぶり。また、普段の食事からなかなか摂取できない成分も摂取できるので、妊娠中のマイナートラブルの改善にも良さそうですね。
「ママニック葉酸サプリ」は400μgの葉酸に加えて、40種類以上の成分が配合されたサプリメントです。鉄分やカルシウム、ビタミンなどの成分が配合されています。さらに、乳酸菌も配合されているのも特徴。粒の表面はにおいを抑えるコーティングがされ、比較的飲みやすいのもポイントですね。
放射能・農薬試験済みで製造はGMP準拠工場、配合されている野菜はすべて国産。品質管理を徹底しているところも心強いです。15日間全額返金保証付きなので、飲み続けられるか心配なママでも安心して購入できますよ。
ベルタ葉酸
ベルタ葉酸サプリは400μgの葉酸を摂取できるほか、鉄分やカルシウム、ビタミン、ミネラルや美容成分も一緒に摂取でき、妊娠中の健康維持に役立ちますよ。
葉酸を効率良く摂取できるように体内にとどまりやすい「酵母葉酸」を使用している点もこだわりポイントのひとつです。香料、着色料、保存料などを使用していないところもうれしいですね。サプリメントの大きさは直径9mmと小さく飲みやすいですよ。
プレミン
プレミンは400μgの葉酸を摂取できるほか、鉄・ミネラル・ビタミンなどの不足しがちな成分をバランス良く摂取することができます。妊活中から妊娠15週まで、妊娠16週から出産まで、産後から授乳期までの3パターンに商品が分かれているので、妊活中〜授乳期間まで飲み続けられるのも魅力のひとつです。
安全性にこだわっている「プレミン」は、製造から袋詰めまで「NSF GMP認証」をクリアした工場で行い、全成分の原産国と最終加工国を開示。食物アレルギー検査も実施しているので、アレルギーが気になる人には嬉しいですね。
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