新生児が笑う?新生児微笑の理由と社会的微笑が始まる時期
生れたばかりの新生児でも、時折「笑っている?」と思うことがあります。これは、本当に楽しくて笑っているのでしょうか。新生児には笑うほどの感情が備わっているのでしょうか。今回は、新生児微笑(生理的微笑)と呼ばれる、赤ちゃんの微笑みの秘密について解説します。
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目次
新生児が笑うことがある?
新生児が笑っているところをみたことがあるでしょうか。生れたばかりの赤ちゃんが、時々、ニコッと笑ったように見えるときがあります。寝ているとき、ミルクのあと、話しかけてあげたとき…笑顔を見せることがあるでしょう。この新生児の微笑みは、嬉しかったり、楽しくて笑っているわけではなく、「新生児微笑(生理的微笑)」というものなのです。
新生児微笑のが起こるのはなぜ?
反射行動で笑う
なぜ新生児微笑が起こるのでしょうか。これは、ひざの下をハンマーで軽くたたくと足が跳ね上がる現象と同じで、無意識の反射行動です。新生児がミルクを飲むときなど、「心地良い」「嬉しい」などを感じで脳の一部が興奮すると、それが顔面の筋肉をひきつらせると考えられています。
愛されるために本能的に笑う
また、新生児が寝ながら笑うという行為は、私たち人間の遺伝子上に組み込まれた大人に愛されるための本能とも考えられています。この新生児微笑は、チンパンジーの赤ちゃんにも見られるようですよ。
新生児微笑はうまれたばかりでもみられる
新生児微笑は、生まれた直後でも見られる現象なのです。赤ちゃんを産んだママは当日はぐったり…パパは、そんなときにこそ、しっかり赤ちゃんの様子をみてみましょう。生後0日から新生児微笑をしているかもしれませんよ。
予定日前に生まれた赤ちゃんのいるNICUでも、保育器の中の赤ちゃんが新生児微笑をするようで、この新生児微笑は胎児の時からみられる反応だとも考えられています。
赤ちゃんが自分の意志で笑うのはいつから?
社会的微笑は生後2~3ヶ月から
赤ちゃんが自分の意志とは関係なく笑う「新生児微笑」とは別に、大人のあやし行動や笑いかけに対して、嬉しかったり楽しかったりして笑う「社会的微笑」が生後2~3ヶ月ごろから現れてきます。「社会的微笑」は自分の気持ちを表すための笑顔なので、社会の一員として仲間入りしたあかしともいえます。このころの赤ちゃんは人見知りもなく、視線のあった人誰にでも笑いかけてくれます。
生後6~7ヶ月から声を出して笑う
また、生後6~7ヶ月になると、声を出して笑うようになります。この時の赤ちゃんに、ママやパパも微笑み返してあげると、赤ちゃんはコミュニケーション能力が高まり、情緒が育っていきます。親子でいっぱい笑う体験をしたいですね。
笑わないからと心配しすぎないで
大人に個性があるように、赤ちゃんにもしっかり個性があります。大きな声を出して笑う赤ちゃんもいれば、笑わない赤ちゃんもいますし、にっこり微笑むだけの赤ちゃんもいます。「うちの子は笑わない!」と心配しすぎないほうが良いでしょう。笑わないといっても、赤ちゃんは楽しくないわけではないのです。ママやパパといるだけで、赤ちゃんなりに楽しいと感じているでしょう。
赤ちゃんの笑う顔をみるためのポイント
赤ちゃんの視力の発達をチェックする
赤ちゃんの笑う顔は、ほんとうにかわいくて癒されますよね。そんな赤ちゃんの笑顔を見るためのポイントをお伝えします。まずは、視力。新生児の視力はまだぼんやりとしか見えていません。しかし、赤ちゃんの視力は日々成長していきます。3~5ヶ月頃には、静止したものより動くものに反応するようになります。
赤ちゃんの目の前でものを動かして、そのものを目で追うかを確認しましょう。視力が発達すればするほど、面白いものをみせると笑わせることができるでしょう。
赤ちゃんのあやし方を工夫する
赤ちゃんの顔の近くで、声を高めに「いないいないばあ」をしてみましょう。顔の近くで行うことがポイントで、そのことで、視覚と聴覚を同時に刺激することができます。また、パパやママの笑い声が刺激となり、赤ちゃんが笑うこともあります。
赤ちゃんに笑いかける
赤ちゃんへしっかり笑いかけましょう。大きく変化する表情が読み取りやすいので、笑いかけも、大きくオーバーなくらいの笑い顔をしてみるといいでしょう。赤ちゃんはなんでも真似しようとしますので、何度も笑いかけてあげると、赤ちゃんも真似をすることもありますよ。
赤ちゃんとスキンシップをとる
赤ちゃんをくすぐってみたり、手足をぶらぶらさせてあげてみましょう。音楽をかけて、音楽に合わせて体を動かしてあげてもいいでしょう。赤ちゃんも一緒に楽しさを感じてくれますよ。
新生児が笑う表情をみれるのはほんの一瞬
筆者の長女は、風を顔に当てるとゲタゲタ笑っていました。絵本を読みながら身体をゆすったときにも笑っていた記憶があります。その子なりの「ツボ」があるようで、それをみつけると親もうれしくなりますよね。新生児微笑は大きくなると消失してしまうものなので、新生児のうちにたくさん堪能してくださいね。あとから考えてみると、もっと新生児の笑う顔をみておけばよかったなぁ、と思うものですよ。