妊娠20週|お腹の大きさや胎動の様子、赤ちゃんの成長【エコー写真】

【医師監修】妊娠20週(20w)は、妊娠6ヶ月に入る週です。安定期から1ヶ月ほど経ち、ほとんどのママのつわりが落ち着くころですね。妊娠20週は胎動を感じたり性別がわかったりと嬉しいことが多い時期ですが、新たなトラブルが起こる時期でもあります。ここでは妊娠20週の赤ちゃんの様子や母体の変化・過ごし方を解説します。

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この記事の監修

杉山 太朗
産婦人科医
杉山 太朗

目次

  1. 妊娠20週の赤ちゃんの成長の様子
  2. 妊娠20週の妊婦の身体の変化と症状
  3. 妊娠20週の過ごし方と注意点
  4. 妊娠20週のママへ
  5. あわせて読みたい

妊娠20週の赤ちゃんの成長の様子

妊娠20週の赤ちゃんの基礎情報 身長、体重、発達

身長
体重
発達
17~23cm250~350g・五感が発達 ・睡眠リズムが安定 ・羊水量増加 ・性別がわかるようになる ・胎動やしゃっくりを感じるママも

妊娠期間は40週が一般的ですから、妊娠20週はちょうど折り返し地点といえるでしょう。妊娠20週(20w)の赤ちゃんの大きさは17~23cmで、ママの手のひらより少し大きいぐらいですね。体重は250~350gで、果物の梨ぐらいの重さです。赤ちゃんの五感がますます発達し、音だけではなく羊水の味などにも反応するようになります。胎児の身体を覆うクリーム状の「胎脂」が、赤ちゃんのデリケートな肌を守っています。

妊娠20週は胎動を感じる時期

この時期、多くの妊婦さんが胎動を感じるようになります。これまで、お腹の中で感じる動きが胎動かどうかわからなかった人も「ポコッ」とした激しい動きを感じる機会があるかもしれませんね。胎動をまだ感じていないママも、不安になる必要はありません。睡眠リズムが安定してくる時期なので、ママの活動中に赤ちゃんが寝ているだけかもしれませんよ。

胎動とは違う、おへその下あたりで「ピクッピクッ」と痙攣するような動きを感じることもあります。それは赤ちゃんのしゃっくりかもしれませんね。しゃっくりで羊水を飲み込んで、呼吸の練習をしているともいわれています。

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妊娠20週に赤ちゃんの性別がわかることも

妊娠20週になると、エコーで性別が判明することもあります。ただし特定の週数までは、性別を教えない産院もあるようです。まだ性別がわからなくても焦らず、楽しみに待ちましょう。

妊娠20週の赤ちゃんのエコー画像

妊娠20週の赤ちゃんは、表情がはっきりとわかりやすくなるころです。まぶたや口、鼻などの顔のパーツもエコー写真で確認することができます。骨や筋肉なども、しっかりと成長しているのがわかるでしょう。上記の写真は4Dエコーの写真です。眠っているのがわかりますね。

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妊娠20週の妊婦の身体の変化と症状

妊娠20週の妊婦の身体の変化と子宮やお腹の大きさ

子宮の大きさ
お腹の大きさ
身体の変化
大人の頭より少し大きいふくらみが目立ってくる・バランスを崩しやすくなる ・胎動がわかるようになる ・足がつりやすくなる

妊娠中期では、早産の兆候を診るために頸管長(けいかんちょう)や前置胎盤の有無を経腟超音波検査でチェックすることがあります。羊水の量も増えお腹が大きくなったなと感じるママが多いでしょう。人によっては、お腹を触ると赤ちゃんの位置がなんとなくわかることもあります。

妊娠20週になると、子宮は大人の頭を上回る大きさになります。お腹のほうに重心が偏ってくるので、背骨や腰に負担がかかり、腰痛や股関節痛を感じることもあります。重心がずれている状態にまだ慣れていないママが多いので、バランスを崩して転びやすくなります。移動のときは十分に注意しましょう。

妊娠前の洋服をそのまま着ることは難しくなってくるころですね。妊娠期間が半分過ぎたお祝いにマタニティウェアやマタニティ用の下着を探してみるのも良いでしょう。この時期だけのオシャレを楽しんでみてくださいね。

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妊娠20週にあらわれやすい症状 お腹の張り、腰痛…

症状
対策
お腹の張り安静にして休む
胃の圧迫感消化に良いものをゆっくり食べる
腰痛腰痛体操などを試す
こむら返り適度に運動する

妊娠20週ころに注意したいのがお腹の張りです。出産に向けて子宮が収縮し、下腹部痛やお腹をぎゅーっと内側から押されるような違和感を覚えることがあるかもしれません。軽いお腹の張りは安静にしていればおさまることがほとんどです。お腹の張りがいつもと違うなと感じたときは、医師に相談してみましょう。

また妊娠20週になると、胃の圧迫感を感じるママもいます。やっとつわりが落ち着いてきたのに胸焼けや胃もたれを感じる場合、大きくなった子宮が胃を圧迫しているかもしれません。消化に良いものを少量ずつこまめに食べることが大切です。

お腹が大きくなってくると、多くのママが経験するマイナートラブルが腰痛です。お腹を支えるために姿勢が悪くなったり、ホルモンの影響で骨盤周辺の関節が緩んだりすることで、腰痛が起こりやすくなります。腰をサポートする骨盤ベルトを使用するママも多いですね。

急に足がつる「こむら返り」が起こるママも多いようです。お腹が大きくなったことによる運動量の減少やお腹の赤ちゃんへの栄養供給などにより、血行が悪くなってこむら返りが起こりやすくなるといわれています。無理のない範囲で軽い運動をするように心がけると良いでしょう。

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妊娠20週の過ごし方と注意点

適度な運動を始める

運動不足が続くと、血行が悪くなったり、筋肉が落ちたりします。安産を目指すなら、体調が安定しているこの時期に適度な運動を試してみるのも良いでしょう。

妊娠中の運動ではマタニティビクスやマタニティヨガなどがおすすめですよ。妊娠中のママの身体のことを考えて発案された運動なので、腰痛予防や出産のときに必要な体力を無理なく養うことができます。手軽に始められるウォーキングも良いですね。外の空気を吸いながら汗をかくことで、気分転換にもなります。

運動を行う場合は、体調の良い日を選びましょう。お腹が張っているときはゆっくり安静にしてくださいね。ママの体調によっては運動を避けたほうが良いケースもあるため、運動を始める前に医師に相談してみましょう。

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転倒に注意する

妊娠6ヶ月を過ぎてお腹が大きくなってくると、身体の重心が変わってバランスを崩しやすくなります。加えて、大きなお腹が邪魔をして足元が見えにくくなる場合もあります。

ママは周囲の安全を確認し、転ばないように注意しましょう。外出する際にはヒールの高くない歩きやすい靴を選び、ゆっくり歩くことを心がけてくださいね。階段などは、手すりをしっかりつかんでおくと良いでしょう。

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妊娠糖尿病・妊娠高血圧症候群に気をつける

妊娠20週以降に「妊娠糖尿病」「妊娠高血圧症候群」などの診断が下ることがあります。妊娠糖尿病とは、妊娠が影響して糖代謝異常をきたすことです。妊娠20週以降になると、ホルモンの作用でインスリンの働きが低下し、血糖値が高くなるといわれています。妊娠中に体重が急増したり、高齢出産だったりするとリスクが上がります。

妊娠高血圧症候群とは、妊娠20週以降に高血圧が続く状態のことです。原因は明らかになっていませんが、肥満や妊娠糖尿病、多胎妊娠などの場合に妊娠高血圧症候群の発症リスクが上がるといわれています。

どちらも自覚症状がほとんどないため、定期的な妊婦健診が重要です。完全に予防する方法はありませんが、肥満もリスク因子となるため、食生活や生活習慣に気をつけましょう。

虫歯や歯周病の治療を行う

妊娠20週の時期に、歯の検査や治療に行くのも重要です。妊娠中はホルモンバランスの変化や体調不良による歯みがき不足が原因で、口内環境が悪化しがちです。歯に痛みや違和感がなくても、一度歯科医師に診てもらうと良いでしょう。

妊娠後期はいつ出産の兆候があらわれるかわからず、育児が始まるとゆっくり歯医者に通えなくなる可能性もあるでしょう。このため比較的体調が安定している妊娠中期が歯の治療にはおすすめですよ。自治体によっては「妊婦歯科健康診査」を無料で行っているところもあります。

急激な体重増加に注意する

安定期に入ってつわりがおさまり、赤ちゃんもぐんぐん成長する妊娠20週は、急な体重の増加に注意が必要です。体重増加ペースの目安は、痩せ気味~平均的な体格のママで一週間に0.3~0.5kgです。BMI25以上のママは、医師の指示のもと、さらに体重増加に気をつける必要がありますよ。

急激に体重が増えると、妊娠高血圧症候群や難産のリスクが高まるといわれています。妊娠線ができる一因にもなるので、気を抜かずに出産予定日まで体重管理を続けていきましょう。

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病気の感染に注意する

妊娠中のママは、とくに感染を避けるべき病気があります。風疹、リンゴ病、水痘などです。ママを通じてお腹の赤ちゃんに感染すると、健康障害を引き起こしたり、流産したりする可能性があります。

外出時は、できるだけ人混みを避けると良いでしょう。仕事をしているママは、どうしても混雑する場所に出なくてはいけないこともありますね。その場合は、マスクをつけ、手洗いやうがいをしっかり行いましょう。パパや他の家族にも、病気の感染予防をしてもらってくださいね。

身体のケアをする

妊娠初期の体調不良で荒れてしまった肌や髪を今のうちにケアしておくのも良いですね。美容師さんに髪を切ってもらったり、ヘアケアしてもらったりすることで、リラックス効果が期待できるかもしれません。ヘアカラーやパーマなどは、妊娠中は避けたほうが良いでしょう。

お腹が急に大きくなるにつれて肌が敏感になる人もいるので、保湿クリームなどでのケアを習慣づけておきましょう。お腹はもちろん、太ももやお尻、胸なども塗っておくと安心ですよ。保湿とともにマッサージもすることで、血行改善につながることもあります。

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妊娠20週のママへ

妊娠20週は妊娠期間の中間地点です。心も身体も安定している時期で、元気な胎動を感じながら、適度な運動を楽しむことができるかもしれませんね。妊娠初期には、つわりや精神的なストレスなど、つらく苦しいこともあったかもしれません。妊娠20週を迎えて、ほっとしているママも多いでしょう。

この時期にパパや上の子どもとの思い出作りをするのも良いですね。外に食事に行ったり、近場におでかけしたりするのもおすすめです。出産まで、残り半分です。今しかない妊婦生活を楽しみながら、赤ちゃんに会えるその日を待っていてくださいね。

※この記事は2022年5月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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