【管理栄養士監修】妊婦はココアやミロを飲んでも大丈夫?カフェイン量などの注意点や効果、おすすめのココア
甘くておいしいココアには、食物繊維や鉄分など妊婦さんに嬉しい栄養素が含まれています。妊婦さんなら気になるココアのカフェイン量は、どのくらいなのでしょうか。またココア風味のミロは飲んでも大丈夫なのでしょうか。おすすめのココアを紹介するとともに、妊娠中にココアを飲むときの注意点を解説します。【管理栄養士監修】
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目次
妊婦さんも飲みたいココア!妊娠中に飲んでも大丈夫?
ホットでもアイスでも飲めるココアは、幅広い年齢層から支持される飲み物のひとつかもしれません。手軽な栄養補給や便秘対策として、ポリフェノールを含み、食物繊維も豊富なココアを飲みたいと考える妊婦さんもいるでしょう。一方で、ココアにはカフェインが含まれています。妊婦さんは、カフェインが含まれているココアを飲んでも大丈夫なのでしょうか。
コーヒーをはじめとして、さまざまな飲み物に含まれているカフェインは、頭痛や吐き気を引き起こすことがあります。また、妊娠中にカフェインを過剰摂取すると、胎盤を通じてお腹の赤ちゃんにまでカフェインが届き、影響を与える可能性があります。
このため、「妊娠中は絶対にココアを飲んではダメ」ということはありませんが、飲みすぎず適量を守るのが安心でしょう。
妊婦さんが気をつけたい飲み物のカフェイン量
眠気覚ましにコーヒーを飲んだことがある人は、少なくないでしょう。カフェインは、適量であれば眠気覚まし効果に期待ができます。このため、眠気覚まし用のドリンクや刺激の強いミントには、カフェインが含まれていることが多いです。一方で、カフェインを摂りすぎた場合には、頭痛やめまい、心拍数の増加、吐き気、下痢を引き起こす場合があります。
妊婦さんの場合には、カフェインの多量摂取によって、お腹の胎児の発育が阻害される可能性があると指摘されています。日本では、カフェイン摂取量の明確な基準は定められていませんが、基準値を提示している海外の組織もあります。機関によって詳細は異なりますが、妊婦さんがコーヒーを飲むのであれば、コーヒーカップ2杯から4杯程度(※1)を上限とする意見が多いようです。
カフェインは、コーヒーやココアといった飲み物のみに含まれているわけではありません。このため、食べ物や飲み物を含めたカフェイン摂取量の合計に注意しましょう。カフェイン量が比較的多いコーヒーやココア、玉露、高カフェインチョコレート、栄養ドリンク(エナジードリンク)、眠気覚まし用の飲み物や食べ物などは、妊娠中はできるだけ少量にとどめるか避けたほうが安心かもしれませんね。
ココアに含まれるカフェイン量
妊婦さんがココアを飲む際には、カフェイン量に注意しましょう。ココアには、「純ココア(ピュアココア)」と「ミルクココア(インスタントココア)」の2種類あります。それぞれのココア100g当たりに含まれるカフェイン量は、純ココアが0.2g、ミルクココアが0.01g以下です(※2)。コーヒーなどの飲み物と比較すると、それぞれのカフェイン量は以下のとおりです。(※3)
カフェイン量(可食部100gあたり) | 1回使用量あたりのカフェイン量 | |
純ココア | 0.2g | 5gあたり 0.01g |
ミルクココア | 0.01g以下 | 20gあたり 微量 |
コーヒー(浸出液) | 0.06g | 200mlあたり 0.12g |
インスタントコーヒー(浸出液) | 4g | 2gあたり 0.08g |
紅茶(浸出液) | 0.03g | 200mlあたり 0.06g |
煎茶(浸出液) | 0.02g | 200mlあたり 0.04g |
抽出方法などによってもカフェイン量は変わりますが、特に純ココアはカフェイン量が比較的多いといえるでしょう。他の食べ物や飲み物に含まれているカフェイン量を考慮すると、妊婦さんがココアばかり飲むのは、おすすめできません。
妊婦さんは毎日何杯までココアを飲める?
妊婦さんがコーヒーを飲むなら、毎日コーヒーカップ2杯から4杯程度(※4)という意見が海外では提示されています。妊娠中にカフェインをココアだけで摂ると考えれば、コーヒーカップ4杯以上飲めるのだろうかと考える妊婦さんもいるかもしれません。カフェインだけでなく、ココアに含まれる脂質やカロリーにも、妊娠中は注意が必要です。ココアばかり飲むのは控え、一日数杯程度にするのが安心ですね。
妊娠中のココアは、頭痛やカロリーにも注意が必要
過剰なカフェインの摂取は、頭痛や吐き気、めまいといった症状を引き起こす場合があります。ココアを飲んで頭痛や吐き気を感じることが続くようであれば、無理に飲まないようにしましょう。身体に影響を与えるカフェイン量には個人差があるため、ココア一杯でも頭痛を感じる人もいるようです。
また、甘いココアはエネルギー量や脂質が高い点にも注意しましょう。 純ココアのカロリーが100gで271kcal(1杯5gあたり14kcal)であるのに対し、飲みやすいように調整されているミルクココアは100gで412kcal(1杯20gあたり82kcal)になります(※6)。純ココアは砂糖や牛乳を混ぜて作るので、さらにエネルギー量は増えますね。ココアを飲むと太るというイメージがある妊婦さんはもともと多いでしょうが、妊娠中は適量を楽しむことを心がけましょう。
妊婦さんが寝る前にココアを飲んでも大丈夫?
なかなか寝つけなかったり、夜中に何度も目が覚めてしまったりするという妊婦さんは、少なくありません。特に妊娠後期から臨月にかけては、大きくなったお腹が気になって眠れなくなる人が多いかもしれません。寝る前にココアを飲むことで、身体を温めてリラックスしたいと感じる妊婦さんもいるでしょう。
寝る前にココアを飲む場合には、カフェインによって目が覚めてしまう可能性がある点に注意しましょう。カフェインによる眠気覚まし効果には個人差があるため、自分には合わないと感じるようであれば控えてくださいね。また、妊娠中はホルモンバランスの変化などが原因で、虫歯になりやすくなります。虫歯予防のため、寝る前にココアを飲んだら必ず歯磨きをしてくださいね。
妊婦さんは注意したい、純ココアとミルクココアの違い
ココアには、純ココアとミルクココアという2種類のココアがあります。原材料が異なるため、カロリーやカフェイン量も異なります。
純ココア
ピュアココアとも呼ばれる「純ココア」は、カカオ豆を粉砕して作った粉のみでできています。すぐに飲める状態のミルクココアとは異なり、砂糖が加えられていないため、少し苦味があります。飲む場合には、お好みで砂糖や牛乳を加えて調整する人が多いかもしれません。
ミルクココアに比べてカロリーは低いですが、カフェイン量は多めです。妊婦さんが使うなら、カフェイン量を考慮して、牛乳やお湯に少し溶かして飲むのがおすすめです。ミルクココアに比べて鉄分や食物繊維が多いため、便秘や貧血が気になる妊婦さんには、純ココアをおすすめします。最近ではミルクココアに食物繊維がプラスされた商品もありますので、自分に合ったものを選んでみましょう。
ミルクココア
インスタントココアとも呼ばれる「ミルクココア」は、純ココアにも使われているカカオ豆を粉砕した粉に砂糖や香料などを混ぜて調整したものです。インスタントココアとも呼ばれるように、そのままお湯や牛乳に溶かして飲むことができるのが特徴です。
純ココアに比べてカロリーは高いですが、カフェイン量は少なめです。妊婦さんが使うなら、カロリーオフのものを選ぶのがおすすめです。
妊婦さんにもおすすめのココア
人気メーカーのココアやカロリーオフのココアを紹介します。飲みすぎにならない範囲で、妊婦さんもココアを楽しんでくださいね。
内容量: 5本入×6個
内容量:250g×4個
内容量:200g
内容量:110g×3個
内容量:226g
ネスレ・ミロやココアオレは妊婦さんでも飲める?
妊婦さんは、カフェイン量やカロリーなどに注意すればココアを飲むことができます。ココアに味が似ているネスレ・ミロやココアオレなどの飲料は、妊婦さんが飲んでも大丈夫なのでしょうか。
ネスレ・ミロは、ココア風味の麦芽飲料です。ココアパウダーも含まれていますが、麦芽エキスなど他の材料も含まれています。カフェオレはコーヒーを牛乳で割ったものですが、ココアオレは、ココアを牛乳で割ったものです。それぞれカフェインが含まれている点やカロリーには注意が必要ですが、妊婦さんでも適量であれば飲むことができます。
妊婦さんはどれくらいネスレ・ミロを飲んでもいい?
麦芽飲料であるネスレ・ミロは、ビタミンやカルシウム、鉄分などを含んだココア風味の飲み物です。ココアパウダーを使用しているため、カフェインも含まれています。一日の合計カフェイン量を考慮し、数杯飲むのは問題ないでしょう。鉄分や食物繊維など栄養が豊富なので、うまく活用していきたいですね。
ネスレ・ミロは、そのまま飲むだけでなく、さまざまなアレンジレシピにも用いることができます。たとえば牛乳寒天やヨーグルトに少しだけかけて食べると、いつもとは違う味が楽しめますね。ネスレ・ミロを豆乳で割れば、ミロの豆乳オレにもなりますよ。
ココア以外で妊娠中におすすめの飲み物
妊娠中の飲み物選びは、カフェインやカロリーなど注意しなければならないことが多くて大変ですよね。妊婦さん用の飲み物やカフェインレス・ノンカフェインの飲み物を活用すると、少しは楽になるかもしれません。
特にノンカフェインやカフェインレスの飲み物は、気軽に使える個別包装のスティックやペットボトルの商品も増えてきています。カフェインレスのカフェオレやノンカフェインのコーヒー、妊婦さん用のハーブティーなど好みのものを探してみてください。ノンカフェインのココアや妊婦さん用ココアの代わりとして、ココア風味の飲み物を活用する方法もありますよ。
また最近はスターバックスコーヒーをはじめ、一部のコーヒー専門店でも「ディカフェ(デカフェ)」と呼ばれるカフェインレスの商品を扱っています。本格的な味をカフェインレスで楽しめるようになったのは嬉しいですよね。ぜひ試してみてください。
妊婦さんには嬉しい効果も!適量のココアで楽しい時間を
純ココアに多く含まれるポリフェノールは、白血球の働きを助け、免疫力アップ効果に期待できるといわれています。便秘解消に必要な食物繊維や貧血対策として活用できる鉄分など、ココアに含まれる栄養素には魅力的なものが多いですね。寒い日や風邪気味のときには、ココアに少しだけ生姜を混ぜたジンジャーココアもおすすめですよ。
カフェインやカロリーなど注意点もありますが、甘いココアの味でリラックスできる妊婦さんもいるでしょう。飲みすぎに注意しながら、適量の範囲内で妊娠中もココアを楽しんでくださいね。