妊婦に必要なカルシウムを摂りたい!サプリ・おやつなど摂取方法おすすめは?

妊娠中は、さまざまな栄養素をバランス良く摂る必要があります。とくに不足しがちといわれているのがカルシウムです。カルシウムは赤ちゃんの骨や歯の形成に関わってくるため、日々の食事でしっかりと必要量を摂取したいですよね。妊娠中にカルシウムが必要な理由とカルシウムが豊富な食べ物について解説していきます。

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この記事の監修

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産婦人科医
藤東 淳也
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管理栄養士
片村 優美

目次

  1. 妊婦にカルシウムは、なぜ必要?
  2. 妊婦のカルシウム摂取推奨量は?
  3. 妊娠中にカルシウムを摂取する方法は?
  4. 妊婦におすすめのカルシウムが豊富な食べ物
  5. カルシウムの吸収率を高める食べ方は?
  6. 妊娠中のカルシウム摂取に関する体験談
  7. 摂り方を工夫してカルシウム摂取を効率良く
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妊婦にカルシウムは、なぜ必要?

妊娠中は、赤ちゃんの身体のさまざまな器官が作られます。赤ちゃんの成長にとって必要な栄養素をバランス良く摂取したいものですね。カルシウムは赤ちゃんの骨や歯の源になるため、重点的に摂りたい栄養素のひとつです。ママにとっても、妊娠後の骨粗しょう症などを予防するためにカルシウムは欠かせません。

妊娠中は、腸からのカルシウム吸収率が大きく上昇するため、非妊娠時より特別に多くカルシウムを摂る必要はありません。しかし、日本人女性の平均的なカルシウム摂取量は不足しており、推奨量を満たしていないのが現状です。産後やお腹の赤ちゃんのためにも、ママは日ごろから意識的にカルシウムを摂取していきましょう。

妊婦のカルシウム摂取推奨量は?

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15歳以上の女性のカルシウム摂取の推定平均必要量は、1日550mgとなっています。これはあくまで50%の人が充足する量であり、国が推奨するカルシウム摂取量は1日650mgとさらに多くなります。(※1)

厚生労働省の「平成28年国民健康・栄養調査報告」(※2)によると、日本人女性の平均的なカルシウム摂取量は20代で1日396mg、30代で439mgとなっています。必要量にもまだまだ足りていない状態ですね。

健康的な栄養摂取のために、普段の食事に加えて200mg以上のカルシウムを摂取するように心がけると良いでしょう。牛乳ならコップ1杯程度(200g)を飲むことで、200mgのカルシウムを摂取できます。

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妊娠中にカルシウムを摂取する方法は?

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食事

カルシウム以外にも、妊娠中はさまざまな栄養素が必要になります。低栄養状態を防ぐためにも、つわりでつらいとき以外は、3食をきちんと食べたほうが良いでしょう。同じものばかりを食べずに、栄養バランスを考えていろいろな食材を使うのがおすすめです。

カルシウムは牛乳や乳製品、小魚や海藻、豆類などに多く含まれるため、食材として積極的に利用してみましょう。飲み物を乳製品にしたり、料理の味つけに使ったりするのもおすすめです。カルシウムは熱に強いため、加熱料理でも大丈夫ですよ。

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おやつ・間食

おやつや間食でカルシウムを補うのも良いですね。つわりのときは、こまめにつまめるものを用意しておくと楽になることもあります。カルシウムが豊富なおやつであれば、栄養摂取とつわり対策を兼ねることができますね。

乳製品を使ったお菓子の中には、カルシウムの吸収率が良いものもあります。ただし、糖分や油分の摂りすぎには注意が必要です。妊娠中に栄養は必要ですが、体重が急増すると妊娠高血圧症候群などのリスクが上がってしまいます。

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サプリメント

サプリメントやカルシウムが強化された食品で、推奨摂取量の不足分を補うのも良いでしょう。ただし、サプリメントを中心にするのではなく、食事で足りない部分をサポートする役割と考えたほうが良いですね。

カルシウムサプリメントはDHCや大塚製薬のネイチャーメイドなど、さまざまな会社から販売されています。カルシウムだけではなく、鉄分や亜鉛などの栄養素を含んだ「マルチミネラルサプリ」として販売されることもあります。

カルシウムの耐容上限量は1日2,500mgとされています。普通の食事であれば、超えることはありませんが、サプリメントを服用するときは気をつけたほうが良いでしょう。サプリメントは決められた用量を守って、正しく飲むことが大切です。

カルシウムを過剰摂取した際のリスクとしては、泌尿器系結石、ミルクアルカリ症候群、他のミネラルの吸収抑制などが考えられます。しかし、成人のカルシウムの過剰摂取による健康被害はほとんど報告されていないようです。

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妊婦におすすめのカルシウムが豊富な食べ物

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乳製品

カルシウムを効率よく摂取できるのが乳製品です。乳製品は野菜などと比べると、カルシウムの吸収率が高いといわれています。カルシウムだけではなく、良質なタンパク質も摂取できます。バランスの良い食事に加えて、妊娠初期では牛乳、ヨーグルト、チーズなどの乳製品を1日に2つ、妊娠後期では3つ取り入れると良いでしょう。

加熱してもカルシウムの量はほとんど減りませんが、チーズの種類には注意が必要です。塩分が高いものを大量に食べるのは避けましょう。また、加熱されていない「ナチュラルチーズ」は、リステリア菌によって食中毒になる可能性がゼロではありません。

とくに妊娠中はリステリア菌に感染するリスクが高まります。ナチュラルチーズには、カマンベールチーズやブルーチーズ、リコッタチーズなどがあります。とくに輸入品のナチュラルチーズは避け、加熱処理されている「プロセスチーズ」を選ぶと安心ですよ。

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大豆製品

大豆製品もカルシウムが多く含まれています。木綿豆腐、厚揚げ、納豆、凍り豆腐などを副菜にしても良いですね。大豆製品には、構造が女性ホルモンのエストロゲンに似ている「大豆イソフラボン」も含まれています。

骨粗しょう症の予防や更年期障害の軽減などに、大豆イソフラボンは有用だといわれていますが、妊娠中に過剰に摂取することは推奨されていません。普通の食事の範囲であれば問題ありませんが、特定保健用食品やサプリなどで、通常の食生活に上乗せしてイソフラボンを摂取しないようにしましょう。(※3)

油揚げや納豆などは、冷凍保存も可能です。料理をするのがつらいときや買い物にいけないときは、冷凍保存した大豆製品を料理に取り入れてみましょう。黄な粉やおからを使ったおやつを作ってみても良いですね。

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小魚

魚介類にもカルシウムは多く含まれています。とくに骨の部分に豊富に含まれているので、煮干しやじゃこなど、骨ごと食べられる小魚がおすすめです。酢で柔らかく調理した南蛮漬けやマリネも良いですね。お魚が苦手という人は、桜海老や小魚をすり鉢やフードプロセッサーで細かくすりつぶせば、ふりかけになります。カルシウムたっぷりのふりかけをご飯にかければ、効率良くカルシウムを摂取できますよ。

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ウエハース

格子模様の入った薄いお菓子で、パリパリとした食感が特徴的なお菓子がウエハースです。ウエハースの中には、カルシウムが添加されたものもあります。子どもの栄養補助として食べられることが多いですが、ママのおやつとしても優秀ですよ。ウエハースだけでは喉が渇くので、牛乳と一緒に食べるのも良いでしょう。

カルシウムを強化したお菓子には、他にもボーロやビスケットなどがあります。小魚や黄な粉が入ったおやつもカルシウムが豊富です。体重管理が必要なママは、糖分やカロリーに気をつけて食べましょう。

その他

野菜にもカルシウムが多く含まれるものがあります。小松菜やチンゲンサイ、ほうれん草、切り干し大根、水菜などです。野菜にはカルシウムの吸収を抑制するシュウ酸やフィチン酸、食物繊維といった成分も含まれることもあるので、カルシウムのことだけを考えると乳製品のほうが効率が良いといえます。

しかし野菜には、葉酸など赤ちゃんとママの健康に必要な栄養素がたっぷりと含まれています。なるべく多くの野菜を料理に取り入れて、カルシウムやその他の栄養をしっかり摂っていきましょう。

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カルシウムの吸収率を高める食べ方は?

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一緒に摂ることで、カルシウムの吸収率を高めてくれる栄養素があります。そのひとつが、ビタミンDです。イワシやカツオなどの魚介類、干ししいたけ、キクラゲなどに多く含まれています。イワシをチーズ焼きにするなど、食事のとり方を工夫してみましょう。

ビタミンKも骨へのカルシウムの取り込みを促すといわれています。ビタミンKが豊富な食べ物は、納豆や緑黄色野菜、海藻類などです。マグネシウムもカルシウムと同じように、骨や歯の形成に密接に関わっているため、あわせて摂りたい栄養素です。マグネシウムは大豆製品や海藻、ナッツ類に多く含まれています。

ビタミンD、ビタミンK、マグネシウムをカルシウムと同時に摂取して、カルシウムの吸収をサポートしましょう。カルシウム、マグネシウム、カリウムなどは「ミネラルイオン」と呼ばれます。血液中にあるミネラルイオンのバランスが崩れると、足がつる原因となることがあります。

反対に、カルシウムの吸収をさまたげる栄養素もあります。リンや食塩などです。インスタント食品や味の濃いものは、カルシウム摂取時は避けたほうが良いでしょう。また、カルシウムの過剰摂取によって亜鉛の吸収率が下がる可能性があるので同時摂取には注意が必要です。

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妊娠中のカルシウム摂取に関する体験談

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カフェインレスコーヒーにたっぷりの牛乳を

筆者は妊娠中、どうしてもコーヒーを飲みたくなる日が続きました。しかし、カフェインのことが気になったため、カフェインレスコーヒーと牛乳を2:8ぐらいの割合で混ぜて飲んでいました。牛乳はカルシウムを効率的に摂取できるため、結果的にカルシウム不足にはならずにすんだようです。

つわり中はヨーグルトにプルーンを入れたものを毎朝食べていました。鉄分、葉酸、食物繊維、カルシウムが一緒に摂れて、口の中がさっぱりするのでおすすめですよ。便秘も解消されました。

摂り方を工夫してカルシウム摂取を効率良く

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カルシウムは日本人女性に不足しがちな栄養素です。妊娠中はカルシウム吸収率が高まりますが、それでも推奨摂取量を満たしにくい栄養素のため、意識的に補うことが大切です。カルシウムを多く含む食材を積極的に摂っていきましょう。乳製品や大豆製品、小魚などがおすすめです。カルシウムを摂るときは、一緒にビタミンDやマグネシウムも摂ると効率的ですよ。健康的な食生活で、元気なマタニティライフを目指しましょう。

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