赤ちゃんの離乳食はいつからいつまで?ステップアップのタイミングは?あの食材はいつから食べられる?

離乳食をいつから始めれば良いか、どのような食材がいつから使えるのかなど、離乳食にはさまざまな疑問や悩みがありますよね。ここでは、離乳食の進み方やステップアップのタイミング、食材の使用時期など、知っておきたい離乳食の基本情報をお伝えします。これから離乳食を始める方や、現在離乳食が進行中の方も参考にしてくださいね。

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この記事の監修

片村 優美
管理栄養士
片村 優美

目次

  1. 赤ちゃんの離乳食の目的と進め方
  2. 赤ちゃんの離乳食はいつから始めるの?
  3. 離乳食はいつまで?幼児食はいつから?
  4. 離乳食の進め方は?いつからステップアップするの?
  5. 離乳食の2回食・3回食はいつから?
  6. 離乳食で気になる食材はいつから?
  7. 離乳食で手づかみ食べをさせるのはいつから?
  8. 離乳食の進み方には個人差がある
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赤ちゃんの離乳食の目的と進め方

離乳期とは、母乳やミルクから栄養をとっていた赤ちゃんが、固形の食べ物をかみ砕いて食べられるようになるまでの練習期間のことです。離乳食には次のような目的があります。

1.形のある食物をかみつぶせるようになること
2.エネルギーや栄養素の大部分を母乳または育児用ミルク以外の食物からとれるようになること
3.食欲を育み、規則的な食事のリズムで生活リズムを整えること
4.いろいろな食品の味や舌ざわりを楽しむこと
5.食べる楽しさを体験すること など

上記のポイントを意識しながら、月齢や赤ちゃんの好みにあった離乳食を用意してあげましょう。

赤ちゃんの離乳食はいつから始めるの?

赤ちゃんの離乳食は、生後5~6ヶ月頃から始めるのが一般的です。具体的には生後5ヶ月以降に次の状態が見られたら、離乳食の始めどきと考えられています。

・首がしっかり座り、寝返りができる
・5秒以上お座りができる
・口をもごもごさせたり、食事に興味を示したりする
・口にスプーンを入れても舌で押し戻さない

離乳食を始める時期は、赤ちゃんとママのタイミングで決めると良いでしょう。しかし、遅くても生後7ヶ月を迎える前にはスタートするのが理想的です。

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離乳食はいつまで?幼児食はいつから?

離乳食はいつまで続くのでしょうか。一般的には、1歳半頃になると離乳食から幼児食へゆるやかに移行するケースが多いようです。幼児食はおおむね5〜6歳頃までの食事を指し、栄養摂取だけでなく、健康的な食生活習慣を身に着けるための基盤づくりといえます。

離乳食の進め方は?いつからステップアップするの?

離乳食の進め方やステップアップのタイミングについて解説します。

1.離乳食初期(ゴックン期):生後5~6ヶ月頃

生後5~6ヶ月頃は離乳食初期(ゴックン期)と呼ばれています。離乳食初期のポイントは次の通りです。

・献立例
全がゆ 大さじ1+野菜ペースト10g

・赤ちゃんの食べ方
舌を前後に動かして食べ物を喉元まで送る

・離乳食のかたさの目安
ポタージュスープ(なめらかにすりつぶした状態)

・調理のポイント
食材は加熱後に裏ごしするか、すりつぶす

離乳食初期の前半は、赤ちゃんに1日1回の離乳食を与えます。離乳食を始めて1ヶ月ほど経ち、赤ちゃんが1日1回の離乳食に慣れたら、徐々に1日2回の離乳食を食べさせましょう。決して無理はしないよう、赤ちゃんのペースに合わせてあげてくださいね。

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2.離乳食中期(モグモグ期):生後7~8ヶ月頃

生後7~8ヶ月頃になると、赤ちゃんは離乳食中期(モグモグ期)へ移行します。赤ちゃんが2回食に慣れ、スプーンで口に入れてもらったものを上手にゴックンと飲みこむことができるようになったら、離乳食中期の食材にステップアップしてみましょう。

モグモグ期の離乳食のポイントは次の通りです。

・献立例
7倍〜5倍がゆ70g+しらすと野菜のだし和え

・赤ちゃんの食べ方
舌と上あごで食べ物をつぶせるようになる

・離乳食のかたさの目安
豆腐(舌でつぶせるかたさ)

・調理のポイント
食べにくい食材はとろみを付ける

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3.離乳食後期(カミカミ期):生後9~11ヶ月頃

生後9~11ヶ月頃は離乳食後期(カミカミ期)と呼ばれ、赤ちゃんは1日3回の離乳食を食べるようになります。赤ちゃんが豆腐程度のかたさのものをモグモグと口を動かして食べられるようになり、1日2回の離乳食が定着しているなら、ステップアップのタイミングです。

離乳食後期は、赤ちゃんが手づかみをしながら自分で食べる練習をします。離乳食後期のポイントは次の通りです。

・献立例
スティックパン8枚切り1/2枚+豆腐ハンバーグ+湯むきトマト

・赤ちゃんの食べ方
舌を上下左右に動かし、舌でつぶれないものは歯ぐきに乗せてかみつぶす

・離乳食のかたさの目安
バナナ(歯ぐきでつぶせるかたさ)

・調理のポイント
手づかみ食べしやすい形にする。風味付け程度に調味料を使用できる。鉄分不足に注意する

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4.離乳食完了期(パクパク期):1歳~1歳半頃

1~1歳半頃になると、離乳食完了期(パクパク期)に移行します。赤ちゃんが1日3回の離乳食に慣れ、バナナ程度のかたさのものを歯ぐきでしっかりと噛んでつぶせるようになることが、離乳食完了期へのステップアップの目安です。

離乳食完了期のポイントは次の通りです。

・献立例
わかめおにぎり(軟飯)90g+納豆入り卵焼き+にんじんスープ

・赤ちゃんの食べ方
奥歯や歯ぐきで噛みつぶす

・離乳食のかたさの目安
肉団子

・調理のポイント
揚げ物や炒め物を食べさせることができる。調味料を使う場合は薄味にする

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離乳食の2回食・3回食はいつから?

離乳食は1日1回からスタートさせ、2回、3回と回数を増やしていきます。2回食、3回食に移行するタイミングを説明します。

2回食は離乳食を始めて1ヶ月が経った後から

離乳食を始めて1ヶ月経ち、離乳食に慣れてきたら、午前と午後に1回ずつ離乳食を食べさせます。2回食になるころには、なるべくいつも同じ時間に食事ができるように、遊びやお昼寝、お風呂の時間を決めておくとスムーズです。規則正しい生活を意識することも、離乳食を進めるうえで大事なポイントですよ。

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3回食は離乳食後期からが目安

離乳食後期以降は、離乳食を1日3回与えます。目安は生後9ヶ月頃からです。このころになると、赤ちゃんは1日の栄養の6~7割を離乳食から摂取するようになります。食事と食事のあいだは4時間程度あけて、いつも同じ時間に食べるように心がけましょう。

1歳頃からの離乳食完了期になると、3回食に加えておやつ(補食)を食べさせます。おやつはなるべく甘いお菓子にするのではなく、おにぎりやパン、サツマイモなど、炭水化物を中心にすると良いでしょう。子どもにとってのおやつは食事で足りない栄養を補給するという役割があります。

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離乳食で気になる食材はいつから?

離乳食をつくるときに気になるのが、いつからどのような食材を使えるかです。ここでは、離乳食に使えるかどうか悩みやすい食材に絞り、使用の可否や調理ポイントをステップごとに説明します。

初めて食べさせる食材は1日に1種類とし、食後は体調に異変がないかをよくチェックしましょう。〇△×の記号はあくまでも目安なので、赤ちゃんの様子を見ながら進めてください。

〇…食べさせて良いもの
△…食べさせるには注意が必要なもの
×…まだ食べさせる時期ではないもの

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イモ・野菜・果物類

イモ、野菜、果物の中で、特に気になる食材について一覧表にまとめました。

初期 中期後期完了期
さつまいも
たまねぎ
ブロッコリー
だいこん
きゅうり
きのこ類××
バナナ
いちご
りんご

ブロッコリーは、初期ではやわらかくゆでた穂先のみをすりつぶして使用します。しいたけなどのキノコ類は弾力があり噛み切れないため、細かく刻むようにしましょう。果物類は離乳食初期の場合、火を通してから食べさせます。特にバナナは甘みがあり食べやすいので、食べさせすぎることがないように注意しましょう。

肉・魚・豆腐・卵・乳製品

肉や魚などのタンパク質を含む食材から、特に気になるものを紹介します。

初期中期後期完了期
鶏ささみ×
ひき肉(牛豚あいびき)××
ハム・ソーセージ×××
ひらめ
たい・たら
まぐろ×
あじ・さば××
ちくわ×××
豆腐
きなこ
たまご
牛乳×
カッテージチーズ×
プレーンヨーグルト×

ひき肉は赤みが多く脂肪分が少ないものを選んで、少量から使用しましょう。ハムをはじめとする肉加工品は、添加物や塩分が多いため、あまり離乳食には向きません。肉加工品を使用する場合は、一度茹でてから調理しましょう。

魚は白身魚、赤身魚、青味魚の順番で食べさせます。白身魚は離乳食初期の後半から、赤身魚は離乳食中期~後期から、青味魚は離乳食後期以降が目安です。しかし、魚によってはアレルギーが出やすいものがあるため、赤ちゃんの様子を十分に観察しながら食べさせるようにしてください。

ちくわは弾力があるため、赤ちゃんには噛み切りにくい食材です。薄く切るなど食べやすいように工夫するか、噛む力が備わるまで待ちましょう。

そのほか(だしや調味料)

だしや調味料はいつから使えるのか、使用時の注意点について説明します。

初期中期後期完了期
かつおだし
こんぶだし
醤油×
味噌×
めんつゆ××

塩分を含む調味料は、離乳食中期からごく少量使うことができます。しかし、赤ちゃんの腎臓に負担をかけてしまう恐れがあるため、離乳食後期からの使用が無難です。味付けに使うというよりかは、風味付けに使う程度にとどめておきましょう。調味料の代わりにだし汁を使うと、風味が増し食べやすくなりますよ。

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離乳食で手づかみ食べをさせるのはいつから?

離乳食が進むと、手づかみ食べといって赤ちゃんが自分の手で食べ物を持って食べるようになります。一般的には、生後9ヶ月頃の離乳食後期から始まります。離乳食の献立には、おにぎりやそのままの食パンをスティック状にカットしたもの、おやきなど、手づかみ食べしやすいメニューを加えていきましょう。

手づかみ食べが始まると、テーブルや床が汚れてしまい、ママにとってはストレスに感じることがあるかもしれません。しかし、手づかみ食べはスプーンを使って食べられるようになるまでの重要な練習期間です。温かく見守ってあげるようにしましょう。

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離乳食の進み方には個人差がある

離乳食が始まると、いつからどのようなものを食べさせて良いか、調理のポイントや注意点など、わからないことがたくさんありますよね。慣れるまでは少し大変かもしれませんが、赤ちゃんがおいしそうに食べる姿を見ると、離乳食づくりが楽しいと思える方も多いことでしょう。

離乳食の進み方には個人差があるので、好き嫌いが多かったり、食べる量が少なかったりしてもあまり心配する必要はありません。一般的な離乳食の進め方を参考にしつつ、赤ちゃんのペースに合わせてあげましょう。離乳食の進め方で気になる点があれば、かかりつけの小児科や地域の保健師、栄養士に相談してみましょう。

※この記事は2022年3月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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