【お悩み解決】保育園に行きたくない!保育のプロの対応と保護者の心の持ち方 河西景翔#16
保育士・子育てアドバイザーとして活躍する河西景翔先生の連載第16弾。慣らし保育などを経て保育園に慣れている子どもでも、長いお休み明けは保育園に行きたがらないケースも少なくありません。あまりに登園を嫌がると、大人のほうが悲しくなることありますよね。そんなときにどうすれば良いのか、保育のプロが解決策を教えてくださいました。
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目次
こんにちは。河西景翔です。
コロナにより保育園への登園を自粛していたご家庭も多いのではないでしょうか。せっかく慣れた保育園も、休みが長かったことにより「いちから保育園に慣れさせるのに苦労している」といったお悩みをよく聞きます。
今回は、保育園に馴染めない子どもに関してのお悩みにお答えします。
河西景翔先生へのお悩み
子どもが保育園に慣れず、毎朝泣いて登園しています。あまりにも保育園に行きたがらないので親のほうが泣きなくなります。親と離れると楽しそうに遊んでいると先生に聞くのですが…。
朝から楽しく保育園に通うにはどうしたら良いでしょうか。
大切なのは大人が切り替える力
実は、保育園に慣れない原因として、大半の心配は大人が作っていることが多いのですよ。
子どもは感受性が豊かなので、保護者の不安な気持ちを読み取り、不安定になりやすいといえます。実際に、登園時にママと離れるとき不安そうな顔を見せてしまうと、子どももずっと不安なままその日を過ごします。
離れるときに大泣きしていても、保護者と離れた後は気持ちを切り替えて遊びだす子はたくさんいます。朝泣いている姿を見るのはつらいですが、子どものためを思って笑顔で「行ってきます」と言えるよう、大人から気持ちを切り替えることが大切です。
保育士との連携をしっかり取りましょう
子どもが保育園に慣れないときこそ、保育士との連携が大切です。家での子どもの様子を連絡帳に記入して、好きな遊びや食べ物などを知ってもらうことも保育園に慣れるポイントのひとつです。
私たち保育士は、泣いている子どもに対して専門的な知識をもとに、試行錯誤しながら対応しています。入園前の面談で子どもの特性についてお話しますが、子どもの成長は日々変わっていきます。できるだけ最新の情報を連絡帳に記載して提供してもらえると、一人ひとりの子どもに合った保育ができます。
子どもに合った保育は、子どもの戸惑いや不安を除きます。
保育士との距離がぐっと縮んで信頼関係を築き、より早く保育園に慣れることができるでしょう。
身体で保育園へ通うことを慣れさせる
子どもがなかなか保育園に馴染めないと、気持ちが焦ってるという方もたくさんいます。しかし、焦りは子どもにも伝わります。
子どもが保育園に行きたがらないときは、まずは下記のことを意識しましょう。
・必ず保護者が迎えに来ることを学ぶ
・保育園は子どもにとって安心して過ごせる場所と学ぶ
このふたつが大きなポイントとなり、子どもは保育園で楽しく過ごせるようになります。
子どもの性格によって保育園に慣れる期間はさまざまですが、時間に余裕を持って少しずつ慣れさせることで子どもの心が不安から安心に変わります。すると、朝に泣いて登園することはほとんどなくなるでしょう。
仕事などの都合で保育園に慣らす期間を長く設けることは難しいかもしれません。
そんなときは、ママだけでなくパパ、おじいちゃん、おばあちゃんなどと連携して、なるべく時間をかけて保育園に慣れさせることが子どもにとっても大切なことですよ。
子どもと離れるときの儀式を作りましょう
登園後、子どもと離れるときに気持ちを切り替える…と言っても、どのように切り替えたら良いか難しいですよね。
そんなときは、大人が別れる際の儀式を作り上げれば良いのです。この儀式を作ることによって、子どもも「離れなくてはならないんだな」と納得します。実際に、保育園でも朝この儀式をしている親子はたくさんいます。
ここで儀式のポイントを3つ紹介します。
1.笑顔(不安があっても笑顔です)
2.「握手でバイバイ」と言って握手する
3.「ぎゅぎゅ」と10秒抱きしめて、手を振って別れる
子どもは「もっと」と言うもしれません。もちろん時と場合にもよりますが、基本的には後ろ髪を引かれながらも我慢してその場を去りましょう。これを毎日の習慣にすると子どもも気持ちが切り替えられるようになり、自然と泣かないで離れるようになります。
お迎えの際は、「今日も保育園頑張ってえらかったね!」と、子どもの頑張った姿を受け止めてあげることも忘れずに接してあげてください。
河西先生からのメッセージ
今回は、保育園に馴染めないお子さんに対しての質問にお答えしました。保育園に通う子どもにとって必要なのは、「家庭」と「保育園」の連携です。しっかり連携が取れていれば、ママ自身も「馴染めてるかしら…」と不安な気持ちを持たずに保育園にあずけることができます。
慣らし保育期間や長期のお休み明けは、子どもだけでなくママも保育園にたくさん寄り添い、たくさん質問して大丈夫です。
親子で不安を解決して、一日でも早く保育園に安心して通えるよう心から願っています。
※この記事は2020年6月時点の情報をもとに作成しています。
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著者情報:河西景翔(かわにし けいと)
保育士・子育てアドバイザー。
小学生の頃から保育士を目指し、中学から保育園でのボランティア活動を通して、日本音楽学校に入学し、保育士・幼稚園の資格を取得。
「子育て中のママやパパと、共に悩みながら最良の道を切り開く」
を念頭において、日々奮闘中。
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